人の気持ちが分からない奴だと言われる。
GLOVETYの「アインシュタインより愛を込めて」の感想、ご紹介です。
- タイトル:アインシュタインより愛を込めて
- ブランド:GLOVETY
- 原画:きみしま青
- シナリオ:新島夕
- ジャンル:恋愛アドベンチャー
- 発売日:2020年10月30日
アインシュタインより愛を込めて 感想
あらすじ
人の気持ちが分からない奴だと言われる。
だけど人の気持ちなんて、誰に分かると言うのだろう?
夏のはじまり。
北牧学園2年生。試験で毎回首位の愛内周太(あいうちしゅうた)は、はじめてその座を明け渡す。
トップになったのは「有村(ありむら)ロミ」という、ネットで先鋭的な論文を発表し続ける、
謎の少女だった。そして、周太はロミにある相談をもちかける。
「愛内周太(あいうちしゅうた)」「有村(ありむら)ロミ」
公式サイトより引用
2人の天才の出会いをきっかけに、
はるかな夏の冒険が始まる。
「アインシュタインより愛を込めて」OPムービー
ネタバレ無し感想
※あらすじや体験版などで公開されている範囲はネタバレでないという認識です※
主人公が中々に卑屈なやつなので、
その時点でスルーするかどうかは個々人の判断で。
※体験版で判断OK。
逆に言えば卑屈だけど、
結構ズバズバと思ってることを言う系というか。
変にうじうじしないから、そこは好感あるかも。
世界観については概ね現実的なのだけど、
前半と後半で割りと変わってくるから、
何らかの変化を好む人には向いてるかも。
FFとかDQで言えば
最初の世界と、第二の世界みたいな。
(伝わらなかったらすみません)
ちなみにだけど、
彗星病というものが存在してる世界なので、SFです。
全体的にどのルートでも
イチャラブの描写は少なめだから、
そういうのを求める人には合わないかも。
また、超展開が嫌いな人にも合わないかも。
何がどうなるってのはネタバレだから言えないけど。
SFだからある程度は覚悟してねって感じで。
ライターが新島夕だから、
まぁそういうのが好きならってタイトル。
私は好きなのでね、やりました。
CGについて
キャラは可愛いし
一枚絵も綺麗。
クオリティ的には十分。
BGMについて
比較的静か目な印象。
音は綺麗なので、
雰囲気に浸れると思う。
システムについて
必要十分な機能はあるので安心。
- サクッと読めるシナリオで、儚さもある作品が好き。
- 緩く事件の謎を追う展開が好き。
- 演出が良いゲームを探している。
以下、ネタバレあり。
ネタバレあり感想
オープニングさ…Mはフェードアウトじゃなくて。
きちっとオープニング用の
ワンコーラスのmix作ってどうぞと言いたい。
バッド(ノーマル?)は主人公が星を見たいと言ったのが印象的で。
灯りをともし、星を消す作業をしてたわけだからね。
やっぱ主人公の本質としては星を見たい側の人間であって。
他者との交流を望んではいない。
つまり、バッド(ノーマル?)こそが
物語としては正史なんじゃないかなとか思ったり。
最後にロミに導かれる描写が無ければ
完璧なバッド(ノーマル?)だったと思う。
で、そこは置いておくとして。
共通では各ヒロインとのイベントというか、
印象を残すようなシナリオがなくて残念。
急にルート選択入るから、
誰か決める前に「どうすりゃいいのこれ」状態に。
ロミはどうしようもなくメインだと予想できるけど、
それ以外の子は何か琴線に触れるようなイベントは欲しかった。
以下、個別攻略順に。
西野 佳純(CV:風音)
脳筋。
典型的だからスッと入ってくるキャラ。
会って間もない主人公に試合の勝利を託す。
この辺りは会って間もないロミに
生死を賭ける主人公の
気持ちと一致させたのかな。
まぁロミに関しては7年ぶりの再会だけども。
シナリオは平凡の一言。
そして何一つ本筋の謎は解明されず終わり。
ルート単体だけ見ると、
存在意義のよく分からない水増しヒロイン。
グランドまでやった後に思ったけど、
本当に何一つ本筋に絡んでなくて
悲しくなるレベルだった。
新田 忍(CV:佐本二厘)
忍の妊娠発覚のくだりでの
「形を変えた再会」っていう表現は良かった。
「俺があなたになって
そしてまだ見ぬだれかが俺になって」って表現。
何だか途中からロミが
さくら、もゆ。のクロみたいに思えてきた。
最後の辺りの
真相に行きそうで行かない描写はもやっとする。
一応本作なりの要素がある話ではあった。
彗星機構での任務を終えて
街に降りた主人公、忍との再会。
この辺りはもっと驚きの展開が欲しかった。
あまりにもご都合で普通過ぎた。
いや、ある意味異常か?
坂下 唯々菜(CV:桜木ひな)
唯々菜が主人公が好きそうな現象を抱えていて、
そういう意味では
ふたりがお近付きになる理由としては良かったかな。
ところで股間10cm
強調するのやめてくれませんかね。w
ルートとしては最後がちょっと投げやりだったかな。
でも概ねの部分では作品独自の要素もあったし、
まぁ良かった。
主人公の謎の力については
まぁ追々判明するだろって事で
特に気にせずに読み進めた。
忍ルートと合わせて考えると、
まぁ主人公はやべえ奴って想像はできるし。
内容的には忍ルートとの対比としては
良い話だったかも。
ゆくゆく、
この子がメシアであることも活きるから
ルート単体としては一番良かったかも。
有村 ロミ(CV:月野きいろ)
ロミとの気軽な関係というか、
そういうフランクな感じ良いね。
凄く好き。
主人公の卑屈に見える性格と
ロミとのやり取りが一致しているというか、
場の整合性が凄く感じられた。
で、ルート最後のロミの慟哭。
これはすっごく良かった。
ただ、ロミが苗字はともかく、
下の名前まで変えていた理由というか、
必然性が私には読み解けなかった。
結果、ロミの空白の7年間は大して語られなかったし。
グランドの後半、主人公が死んでから
魂をアインシュタインに接続して動く描写は
何となく笑ってしまった。
シリアスに見せたいのか
ふざけたいのか。
どっちかにしてくれと。
最終的に何だか色々と描写不足で。
せめて、最後に父親の魂がアインシュタインに
接続されたような場面からの
事態の収束までは描いて欲しかった。
おじさんはどうなった、
ミコはどうなった、
あの場の決着はどう決したのか。
別にここまでの尺も大したことないのに、
一番大切な部分を端折る理由が分からない。
描いて欲しかった部分が根こそぎカットされた感じ。
ロミはアインシュタインを直す為に
何処かに行ってしまうのはまだいいのだけど、
その後まで行方不明にする必要ある?
ご都合主義で主人公復活させたのだから、
そこはハッピーエンドにしてあげようよ…。
と思ってしまった。
ジャンルとしてはシナリオを重視するゲームに入るんだろうけど、
もっとロミと主人公の不器用な恋愛も見たかった。
エロゲと言う前に、恋愛アドベンチャーというジャンルなんだし…ね?
他ヒロインはどうしようもないにしても、
ロミに関してはもっと掘り下げて、
明確に何かを提示して欲しかった。
もう一歩、何かあれば
名作まではいかなくても、
佳作にはなったかもしれない。
グランドルートで2ndOPがある構成は個人的に好物なので。
勿体ない。
アインシュタインより愛を込めて 感想 総評
全体的には
「こういうことが描きたかったんだろうなぁ」
ということは伝わってくる世界観。
なのだけど、ユーザーに補完させる部分が多すぎた印象。
シナリオの描写不足感は否めないのだけど、
絵やBGM等、良い部分はもちろんある作品。
脳みそカラッポにしてSF仕立ての物語を読みたいならアリかも。
以上、アインシュタインより愛を込めての感想でした!
挿入画像 FANZA GAMES / 公式サイト より引用
コメント