
涙あり笑いありのホームコメディADV。とか言う詐欺。
シルキーズプラスWASABIの「なないろリンカネーション」の感想、ご紹介です。
- タイトル:なないろリンカネーション
- ブランド:シルキーズプラスWASABI
- 原画:すめらぎ琥珀
- シナリオ:かずきふみ
- ジャンル:涙あり笑いありのホームコメディADV
- 発売日:2014年9月26日
萌えゲーアワード2014 準大賞受賞作品
なないろリンカネーション 感想
あらすじ
大学三年生の夏。
加賀見 真は亡くなった祖父から譲り受けた家に移り住み、かねてからの念願だった一人暮らしを始める――はずだった。祖父の家にやってきた真を出迎えたのは、座敷わらしの少女と自らを鬼と称する女性。
彼女らは鏡に映らず、自分以外の人間の目には映らない不可思議な存在だった。
真は知る。自身が『霊視』という特別な力を持つことと、祖父から受け継いだのは土地と家だけではなかったことを。
鬼を従え、町に彷徨う霊魂を現世から解き放ち、常世へと送ること。
それが代々受け継がれ、祖父から託された加賀見家の『お役目』であった。
あまりに突然すぎて理解が追いつかない真であったが、実際にお役目を果たしていくことで少しずつ加賀見家当主としての自覚が芽生えていく。
そしてこの小さな町の平和を揺るがす、とある事件に巻き込まれていくのであった。
公式サイトより引用
主題歌「リンカネーション」-Short ver.-
ネタバレ無し感想
※あらすじや体験版などで公開されている範囲はネタバレでないという認識です※
霊に纏わる特殊な能力を持つ者や、鬼や座敷童といった存在がある世界。
広い意味で言うなら伝奇ものですね、この作品は。
ただ、怖いだけではなく、面白おかしかったりの要素もあり。
ホラー、グロ描写、出血要素等はあり。
なのでシナリオは良いんだけど、そういうの耐性無いときついかも。
シナリオに関しては、最大瞬間風速系かなぁという印象。
感動ポイントがOP前に既にあるんだけど、そこが最大だった印象。
以降は、事件の謎を追うミステリーな展開にシフトチェンジする。
必要に応じて鬼たちが能力を使うのだけど、
その際のCG演出はとても良かった。
キャラに関しては個性豊かなキャラクターが何人も登場する。
サブキャラ含め無駄が無いので、好印象。
面白い日常会話、シリアスな展開、お腹いっぱい。
CGについて
凄く丁寧で綺麗だと思う。
BGMについて
場に合ったBGM。
なんだけど、一発モノの雰囲気BGMは破壊力高い。
システムについて
ちょっと昔のゲームだから仕方ないのかもしれないけど、
バックログジャンプ…
やっぱ欲しいよね、年代問わず。
- 泣ける展開もあるシナリオが好き。
- キャラの掛け合いが面白い作品が好き。
- 伝奇ものの作品が好き。
以下、ネタバレあり。
ネタバレあり感想
日常がね、本当楽しそう。
声優さんの演技あってだけど、脚本も良いよねって思う。
個人的には葵が一番好きなキャラだった。
人によっては何こいつ空気読まないで…って嫌悪しそうだけど。w
出番が少ない桔梗さんも、シナリオ上での役割はしっかりこなして。
その後の芙蓉生誕の流れはとても良かった。
感動のピークが個人的にはOP前までだったので、
それ以降はほぼ全ルート事件を追うだけの
展開になってしまったのが少し残念だった。
全体的にシナリオは面白いんだけど、
お涙頂戴の感動については瞬間風速系かなと思う。
琴莉ルートのみ感動要素は残るけど、
最初のエピソードよりは弱かったかなって。
動物絡めた要素って反則よね。
以下、攻略順個別。
滝川 琴莉(CV:秋野花)

当作品の(多分)メインヒロイン。
最初の捜査をきっかけに知り合う。
明るい。うるさい。かわいい。
テンションが迷子になる頻度が高くて面白い。
正体は事件に巻き込まれた被害者。既に幽霊。
伏線気付かなかったわ…何かあるとは思ってたけど霊だったとは。
しかも力を持ってたって事は、
どっちかと言えば悪霊側の存在だった?
伊予は守護の力って言うけど、目赤かったし…。
鬼の枷を解く演出は凄く良かった。
BGM含め、雰囲気満点過ぎて。
コタロウの話に始まり、コタロウの話で終わる。
よくまとまった綺麗なルートだった。
尚、最初にこのルートやったので、
他のルート通ってると
伊予の言葉の数々の意味が分かって面白い。
お役目を果たせずに琴莉を成仏させずに現世に引き留めてしまうエンド。
祖父も同じ道を辿ったことがあるというから、血は争えないよね。
ここでの伊予も達観してて、心強い。
ただ、唯一エピローグで主題歌流れるエンドだから、
作品的にはこれがトゥルーなのかも。
タイトルにリンカネーションと入ってるけど、
やっぱり大切なのは「今現在」なのかなって。
個人的には琴莉も黄金の粒子で成仏したルートが好きだけどね。
伏見 梓(CV:かわしまりの)

伊予にトラウマ植え付けられた可哀そうな刑事さん。
あの経験はしたくないものですね…。w
しっかりしてるんだか抜けてるんだか、よく分からない。
かなりのビビり。
酔っぱらうと人格変わる典型的な感じ。
酔ってやっちゃって割り切り関係に。
最初からべたべた大好きとかならないのが現実的で良い。
琴莉はちょっとかわいそうだけど。
毎回思うけど、琴莉パワー解放したシーンの
最後の野崎さんの絵、怖すぎでしょ…。
絶対良くない存在だと思ってた。
梓ルートでは琴莉の消え方、青の粒子なんだよね。
桔梗さんが消えた時と同じ。
この意味は考えると深い。
しかし、琴莉の生まれ変わりを信じて
本編中に急にイチャつきだすのはどうかと…。
これからお願いします程度に留めて、
エピローグでそうなってれば良かったのにと思った。
土方 由美(CV:星咲イリア)

過去を引きずってオドオドしてる。
んだけど、普通に喋れば普通に可愛いと思う。
ここでも琴莉は不憫。
全ルート中、一番爛れた生活してるね由美ルートは…。
その癖、鬼のことを信じずに一方的に主人公を避ける由美にイラつく。
まぁ普通のリアルな反応だと思いますけどね。w
由美で囮捜査。
ここで心霊現象で西田をハメたとこ、
不謹慎だけど笑えたなw
このルートでは霊が鬼に転生できる事実が判明。
鬼化して犬耳ついてる琴莉可愛すぎかよ…!
実際は由美と琴莉は姉妹ではないけど、姉妹丼エンド。
一番エロに特化したルートだったけど、話自体も面白かった。
よきかなよきかな。
実はこのルートが琴莉的には一番不幸なんじゃないかって。
幽霊から鬼という存在になって。
主人公の一番にはなれなかったけど、ご飯も食べれるようになって。
それ自体は霊体では叶わなかったことだから幸せだろうけど。
でも、来世はもう望めないってね。
主人公が死ぬまで鬼として生きる。その結末を考えると…。
伊予(CV:真宮ゆず)

おふざけとシリアスのスイッチの切り替えきちっとしてて、
一応一番偉い立場なんだなとよく分かる。
日常会話も面白いのは根幹にこの子がいるから、かな。
見た目はロリだけど、
当時の主人公の初恋の人ってことでルートがあるのかな。
威厳はある時はあるし、
一応家族のボス的な存在なんだろうけど、
恋愛に対しては不器用で可愛い。
伊予に対してだけは琴莉は
「私が入り込む余地無し」と感じる辺り、
主人公と伊予は阿吽の呼吸なんだろうなぁと感じた。
なないろリンカネーション 感想 総評
しっかりとしたシナリオ、感動成分、事件に纏わる部分のホラーやグロ要素…
各要素がしっかりと混じり合い、まとまりもあった良シナリオ作品。
声優さんたちの熱演もあり、作品にきちんと華を添えてる。
事件もの、広義での伝奇もの、感動できるポイントがある作品をお探しの方にはおすすめ!
以上、なないろリンカネーションの感想でした!
挿入画像 FANZA GAMES / 公式サイト より引用
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