★★★★☆

さくら、咲きました。 感想 レビュー【SORAHANE】

さくら、咲きました。
わたしたちは、春をする――

 

「さくら、咲きました。」の感想です。

 

製品概要

タイトル:さくら、咲きました。
ブランド:SORAHANE
原画:秋月つかさ / 腹ぺ娘
シナリオ:ポチくん / 甲二 / 砥石大樹 / 昼王 / 小野楽園 / 五十嵐十六
ジャンル:エモーション学園ヒューマンビジュアルノベル
発売日:2012年8月24日

 

AQUAでこのブランドに興味が出て、そのまま手に取ったわけですが。
作品から受ける感じが「はるまで、くるる。」の感じに何となく似てると感じたので余計に気になった作品。
同年代の作品でもあるし。さて、どうでしょうか。

 

あらすじ

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『臨時ニュースをお伝えします。今日も桜が満開でしょう――』

テレビから流れる、いつもと変わらないニュース。
春という名前の時間が、今日も流れていた。
「さーくん。部活、なくなっちゃったんだっけ?」
昨日、2238年度の始業式と入学式が行われた。
そして、部活始業の日でもあった。
「なんかよくわかんねーけど……廃部になってた」
田舎町の学校の水泳部だからって、あんまりな扱いだ。
「だったら、生活部に入らない?楽しいよ!」
つばめの表情は、この時を待ってました!と、いわんばかりの笑顔だった。
「めーは、いつも生活部のことを話するけどさ。一体、どんな部活なんだ?」
「うーんと、簡単に説明すると……生きる活力を探求する、楽しい部のことだよ!」
まったく訳がわからなかった。
「わたしたちってさ、トコシエだよね。だから、とことん楽しく生きなきゃダメなんだよ」
老化のない世界、トコシエの世界。
永久にこの命が続くんだから、それはきっと……
「楽しくかぁ、そうかもしれないな」
「そうかもしれない……じゃなくて、そーなんだよっ!」
俺たちはまだ、生まれたばかりなのかもしれない。
この長い長い、命の中で。
「めー、時計見ろ!ぼやっとしてたら、もう時間だぞ!」
「本当だっ、もうこんな時間!おかあさん、行ってきます!」
「めー、待て!俺をおいてくなっ!」

この永遠にも似た春の中で、この咲き誇る桜の下で。
俺たちは春をする――

公式サイトより引用


SORAHANE さくら、咲きました。OP


ネタバレ無し感想

※あらすじや体験版などで公開されている範囲はネタバレでないという認識です※

 

老化のない、永遠の命を持った人間と普通の人間が混在する世界でのお話。
テーマは死生観という言葉がしっくりくるけど、そんなに重い話ではない。

 

キャラはサブ含め、変なのも居るし、盛りだくさん。
日常はちょっとついてけないテンションを感じることも。
「生活部」の面々がとにかくうるさい。
だもんで、そこを許容できるかどうかで作品の評価が変わりそう。
ただ、個別に入るとフォーカスされる対象も変わるので、
そのうるさいテンションは良い意味で薄れる。

 

オールクリアまではもちろん、
おまけシナリオ含めて最後まで世界観と設定が活きてる。
それは素晴らしいことだと思う。

 

CGについて。
キャラデザは好みが分かれそうだけど、全体的に綺麗。
なんだけど、残念ながら構図によっておかしい絵もある。
もったいない。
背景はどこまでも、一面春。色彩が綺麗。

Slider

 

BGMについて。
メーカーの前作AQUAに続き、
アコースティック系の楽器の曲が綺麗。

 

システムについて。
バックログからのジャンプ、シナリオプレーヤー搭載。
後者はそのシーンの何%まで進んだのか分かるので、結構便利。

 

こんな方におすすめ

  • 舞台設定がきちっとしたSF作品が好き。
  • ある程度の長尺シナリオで、儚さもある作品が好き。
  • 多少の悪ふざけは目を瞑れる。

以下、ネタバレあり。

 

ネタバレあり感想

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サクラ→(各キャラ固定ルート)→さくら三部構成
グランドエンド後にサブキャラルート2本、最後にすみれ
その後、おまけ10本。

 

雑感としては前半と後半で扱うテーマが変わるように感じられるけど、
前半は終末世界でトコシエが自らの死と向き合う、
後半は続く世界でトコシエが定命の死と向き合うといった感じで
死生観の扱いについては最後までしっかりしていたかな、と。
終末(建前)、死生観(本音)みたいなイメージだと感じた。

 

以下個別。

 

烏丸 都(CV:雪村とあ)

烏丸 都(CV:雪村とあ)

の弄られキャラ具合が好き。
弄られ絵のぐにゃっとなったアホ毛が良き。

 

シナリオ単体としては、特に面白みは無かった。
何故が宇宙移民計画の特別枠なのか説明は無かったし
宇宙に出た後の事も、その後の地球のことも描写は無い。
実はの過去に秘密があって…とかあったら良かったのに。

 

結果、隕石は衝突しないけど、このシナリオ時点ではそれは分からないわけで…
分からないからこそ、ぼかした描写でも何かあった方が良かったかと。

 

とのエピソードと言うよりは、地球に残る生活部の面々との別れの方が心に訴えかけるものはあった。
最後の「叶わない約束しちゃった」ってセリフは良かった。

 

おまけのエピローグでは地球に帰還してるし、地球も無事。
ここまで読むと、このシナリオもすっきりと終われる。
ただ、このシナリオでは美羽はトコシエじゃない事が判明してなかったので、
帰還するまで美羽の死を知らないままだったのがちょっと寂しい感じだった。

 

湊 美羽(CV:藤森ゆき奈)

湊 美羽(CV:藤森ゆき奈)

言動がちょっと気持ち悪いロリ枠。
立ち絵でアホ毛が揺れてるような表現があるのは可愛かったけど。

 

てんつくさんのドリルは着脱式…これは笑った。
美羽ルートはてんつくさんとの絡みがある分、ルートよりは面白く感じた。
この頃になると美羽の気持ち悪さにも慣れてるし、薄れてくるので。

 

部長てんつくさんが動く展開に、
2ルート目にしてやっとヒューマンドラマっぽい感じがした。
三珍獣が再び出てきたのは…割りとどうでも良かったけど。w

 

まぁ最後は無事に隕石飛来、滅亡よね。
エピローグもない、滅びしかなかった。
世界の既定路線を行く、終末まんまな稀有なルート。
でも、だからこそ良いルートだった。
(正確にはこちらも最後は描かれない、だけど。)
※ただし、真実は当然隕石回避。

 

最後、隕石に対してバットを構えた美羽はどんな想いだっただろうか。
死を受け入れていた少女と、主人公との交流によって死を回避したい気持ちを持てた少女。
その対比が心を打つシナリオだった。

 

「死は究極的な個人体験なんです。」という美羽のセリフは好きだった。

 

春野 つばめ(CV:上田朱音)

春野 つばめ(CV:上田朱音)

3ルート目にしてオペレーション・トロイアに変化が見られるのは飽きさせないで良い。

 

主に感情的な面で一番まとも、と言うと語弊があるかもしれないけど、そういう印象の子。
美春音頭はとても良い味出してた。

 

てんつくさん部長もルートを追うごとに良い人になってる。
わざとそういう変化を付けるための前半の辟易する程のハイテンションだったのだろうかと疑うほど。

 

ここでは美羽は10年ぶりに親から連絡が来たから旅に出ると言うが、
別れ際の「元気に死にます」って言葉は、こういう作品じゃないと見れなそうで趣深い。

 

ふたりの願い、未来をくださいというセリフを最後に
エンディング無しでタイトルに戻るけど、戻ったタイトルでびっくり。
え…それマジ?ってなった。

 

さくら

今更だけど、小惑星の名前がサクラだから前編はサクラ編。
中編はさくらの話だから、さくら編なのね。
さくら視点になるし。

 

さくら部長の過去の話。
なんだけど、100年前の話になって、何故今現在と同じ服装なのか疑問ですねぇ…
ちょっとここら辺は変化が欲しかったと言うか、手を抜いちゃいけない部分。
過去編なんだから、過去の背景や立ち絵は欲しい。
いくらトコシエも居る世の中って言っても、作中現代の街並みや施設と
100年前のそれが同じというのは割りと無理がある。

 

ただ、そこまで過去について深く言及しなかったから、ほどよい塩梅になったのかなと思う。
ふたりの研究所時代をがっつり掘り下げると、割りと鬱ゲーになってしまいそうなので。
だって…体が圧死級の災いを受けても、脳が無事なら痛みをリアルに感じつつも再生出来るとか…やばない?

 

ここでは隕石も回避してるし、キャラの謎も明かされたし、
メインどころの学園からの卒業もあり、生活部部長も美羽に受け継がれ。
これで終わりでもかなりまとまってたと思う。

 

サクラ編から250年後、の帰還。
ここまで描いてくれるなら、過去編と同じく服装や背景の変化が欲しかった。
お前らその服何年着てるんだよって。w

 

生活部に始まり、生活部に終わる。
桜自体は短いけれど、良い話だった。

 

これ終わっててんつくさんルート解放。
正直もうお腹いっぱいなんですけど状態。

 

烏丸 奏(CV:鶴屋春人)

烏丸 奏(CV:鶴屋春人)

真性ロリ枠。
この子が辛党っていうのは面白い設定だと思う。
すぐ噛むし可愛いかったです。

 

シナリオの流れは鈍感系主人公にありがちな感じだったけど、
そりゃちょっとリアルに年齢考えると…ね。

 

エピローグは250年後。
だから本筋終わった後の解放なのねと納得。
烏丸姉妹の再会、それを見守るマスターの写真。
なんだこれ、ある意味本筋より良い話になってるのでは…?

 

天使突抜 瀬利華(CV:宮沢ゆあな)

天使突抜 瀬利華(CV:宮沢ゆあな)

美羽からの分岐なので、
人によってはちょっと嫌かもしれない。

 

てんつくさんは可愛いなぁ!
すっかり忘れてたけど、この子も割りと悲しい境遇だった。

 

美羽との三角関係バトル。
こちらも本筋終了後の解放だからできた、ご褒美シナリオだったかなと。
薄味だけどてんつくさんの掘り下げもあったので良かった。
最後、ドリル付け忘れたてんつくさん可愛かったなぁ。

 

てんつくさんクリアで、部長ルート解放。
正直、あの…まだあるんですか?って思った。w

 

おまけシナリオでは定命のてんつくさんは死んでしまうけど…
主人公がトコシエを止めて年老いていっているのが印象的だった。
最終的にてんつくさんがこんな純粋で素敵なキャラになると思わなかった。

 

白鷹 すみれ(CV:アイカリツ)

白鷹 すみれ(CV:アイカリツ)

本筋と違って隕石は落ちないという結果から伝えて、
それを信じて貰うために主人公が奔走する構成は良かった。
無条件で信じるめーの幼馴染としての信頼感も◎。

 

このシナリオは完全にifの位置付けだった印象。
物語の全容をプレイヤーが把握した上でしか語れないんじゃないかな。
でも、そういうポジションにすみれを置いてくれて良かった。

 

せっかくの最後のルートなのに、主人公の「俺が!俺が!」的な気持ちが強過ぎて残念だった。
もうちょいマイルドな感じの方が良い〆になったかも。

 

最後、はるかみらいのビジュアルはとても良かった。
すみれさくらが幸せそうで何よりな終わりだったかな。
扱いはサブだけど、物語の根底に居る二人だし。
何気にグランドエンドより好きかも。

 

さぁ最後お疲れさまでした!からの更に、おまけシナリオ10本。
お腹いっぱい過ぎてもう吐いた。


総評

プレイ時間:約32時間オススメ度:★★★★☆

重たいテーマを扱ってるけど、内容はそこまで重たくはなかった印象。
もっと重たくしろ!という訳ではなく、ちょうど良い塩梅だったんじゃないかなぁと。
全体的なボリュームかなり多めで、最後まで楽しめた。
ただ、キャラのノリがかなりぶっ飛んでるので、人を選びそうな作品でもある。
にぎやかすぎるほど、にぎやかです。

 

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挿入画像 FANZA GAMES / 公式 より引用

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