千の刃濤、桃花染の皇姫 感想 レビュー

千の刃濤、桃花染の皇姫 ★★★★☆
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歴史の果てまで、貫く忠義。

オーガスト「千の刃濤、桃花染の皇姫」の感想、ご紹介です。

  • タイトル:千の刃濤、桃花染の皇姫
  • ブランド:オーガスト
  • 原画:べっかんこう / 夏野イオ
  • シナリオ:榊原拓 / 内田ヒロユキ / 安西秀明
  • ジャンル:忠義と愛のADV
  • 発売日:2016年9月23日

萌えゲーアワード2016 グラフィック賞 受賞作品。

千の刃濤、桃花染の皇姫 感想

あらすじ

安寧の日々は灰燼に帰した──

黎明から二千年、一系の皇帝により統治されてきた皇国は夷狄いてきの手に落ちた。
当たり前だったものが、次々と崩れていく毎日。
時代の奔流に弄ばれながらも、人々は逞しく未来を探し続ける。

たった一人残された帝位継承者《宮国朱璃》は力を求めいていた。
仇敵を排除し、この国を取り戻さなくてはならない。
過去を失った武人《鴇田宗仁》は主を求めていた。
鍛え上げられた白刃は、忠義のために振るわれねばならない。

その日、
運命に導かれ、二人は出会う。
往く先にあるのは失意か祝福か、答えを知る者はどこにもいない。

公式サイトより引用

千の刃濤、桃花染の皇姫 PV第二弾

ネタバレ無し感想

※あらすじや体験版などで公開されている範囲はネタバレでないという認識です※

本作では、ヒロインのルート選択が
「本筋からの分岐」という形になっているので、
別にグランドルートに入るのに
全ヒロインのルートを見る等の条件はない。(多分)

物語の進行上、ルート分岐は固定されているので、
最初にグランドエンドまで見てから個別ルートを楽しむか、
個別ルートを楽しんでから
グランドエンドに行くかはプレイヤー次第。

で、作品の内容ですけども。
一言で言えば、和洋折衷神代戦争バトルもの。

和風でありながら現代風、且つノスタルジックな世界観。
どこか古い時代の雰囲気もありつつ、
タブレット等の現代の文化もあり、
且つ西洋風の文化もあるので、世界観的には割りと複雑。
でも、その世界観に入り込むことができれば、間違いなく楽しめる一作。

ちなみに主人公ボイスありだけど、設定で消せるので問題無し。
Hシーンではボイスオフになるので、
普段は主人公ボイスオンにしてても問題ないかな、と。
と言うか、本作の場合は
主人公ボイスオンにしてた方が作品に入り込めると思う。

ヒロインズはみんな可愛いというか、
それぞれに不思議な魅力がある面々。
ヒロインズ同士の関係性も物語の世界観とマッチしていて良いし、
それぞれにちゃんと役割がある。
サブキャラも癖のあるキャラが多いけど、
邪魔にならない、いい塩梅でいい味出してる。

で、そのサブキャラの中でも渋い男キャラも熱いのが本作。
ジャンル的にエロゲでありながら、
渋い男キャラ同士の掛け合いにも魅力があるのは、
純粋にシナリオが良い作品だからなんじゃないかなと。

個人的には泣きポイントもあったので、
深夜にお酒を飲みながらオイオイする方には合ってるかな、と。w

CGについて

いいですね、独特な画風もあり、且つ綺麗。
演出も良い。けど、一部ちょっと見慣れた素材が多いなって印象。
血飛沫とか、衝撃とか、爆発なんかはね。
素材が有名過ぎるんですよね、
だから一部であっても、目立つ。
そのまま使うんじゃなくて、
もうちょっとこう、加工とかしてほしかったなって思う。

BGMについて

世界観に溶け込めるような、そんな音楽。良い。
ボーカル曲はどれも(音的にも)
世界観に合っていて素晴らしい。好き。
環境音も良き。

システムについて

コンフィグ画面はちょっとごみごみしてて見難い。
それ以外は特に不足はない。

  • 舞台設定がきちっとしたファンタジー作品が好き。
  • カッコイイおっさんがいるゲーム好き。
  • 音楽の良いゲームを探している。

以下、ネタバレあり。

ネタバレあり感想

純粋にルートを追うならば、
【滸→奏海→エルザ→古杜音→朱璃】の順になるけど
個別ルートの順序に限らず、最後の朱璃ルートに入っても、
ヒロインズそれぞれ活躍の場があるのは良かった。
特には最初に分岐があるが、最後まで活きる良いヒロインだったなぁと。

序盤から中盤にかけての臨海学校のお話、
この世界観でやられると何故か新鮮味があって不思議w
というか臨海学校のお話素晴らしい。素晴らしい。水着!!
ジャンル的に結局はみんな脱ぐけど、水着ってイイデスヨネ。

個人的に特筆すべきは、
悪者のように描かれる(実は違うんだけど)おっさんキャラたちの活躍。
こういう描写がある時点でシナリオしっかり練ってるんだなって思えるし、
そう思えるくらいには重い気持ちを各キャラが抱えている。
とあるおっさんが死ぬときに、既に死んだ他のおっさんも登場して、
その2人が並んでるだけでジーンとくる。
これ…エロゲなんだぜ…?

物語の中の時の流れも良くて、四季を一巡する。
春夏秋冬、それぞれの描写があるのって、やっぱり良いよねって思う。

共通ではツンツンしてても、
個別に行くと急にデレるヒロインがいるのも良い。
そういう女の子の可愛さ、変化もきちんと描いているのは良ポイント。

ただ、結末がちょっとアレかな?とは思うのも事実。
主人公が超人的な強さを発揮するのはまだ良いんだけど、
そこを超えて結局は【神 VS 神】みたいになっちゃったので、
ご都合ENDって事になるのだろうか。
まぁ、ハッピーエンド好きなので全然受け入れられたけども。

グランドエンドのエンドロールでその後、
ヒロインズがどういう生活を送っているか示唆するような
線画風のCGが表示されたのは良かった。

サブヒロインであまり登場機会が無かった子は
アフターで他より長く語ってくれた点も良かった。

千の刃濤、桃花染の皇姫 感想 総評

プレイ時間:約25時間 / オススメ度:★★★★☆

シナリオ・CG・音楽・演出、全て高い次元でまとまっている。
現代とはちょっと世界観が異なるけど、ゲームならではの世界観。
この世界の住人たちが、エンド後も楽しく暮らせればいいなって思えた一作。
文明レベルは現代と同じくらいの、でも少し不思議な
和風な世界観で繰り広げられる戦争・バトルもの。
そういう物語にピンときた方は、是非。

以上、千の刃濤、桃花染の皇姫の感想でした!

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挿入画像 FANZA GAMES より引用

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