――どれだけ時が過ぎても、変わらない友情をキミと。
暁WORKSの「スイセイギンカ」の感想、ご紹介です。
- タイトル:スイセイギンカ
- ブランド:暁WORKS
- 原画:さえき北都
- シナリオ:森崎亮人
- ジャンル:キミとの友情を明日へ繋ぐADV
- 発売日:2017年2月24日
スイセイギンカ 感想
あらすじ
海の近く港の側の街、瑞穂。
10年前に化学薬品の運搬事故やその後に殺人事件などが起きるも
現在は既に過去の物となっていた。瑞穂に暮らす少女、相馬いざな。
彼女は10年前に大親友と突如離ればなれになり、
納得のいかぬ時間を過ごしてきた。しかしこの夏。
その親友がいなくなった時と同じように、前触れもなくこの街に帰ってきた。
再会を喜ぶいざな。
公式サイトより引用
だがしかし、その親友は彼女にとんでもない事実を伝えたのだった――。
スイセイギンカ オープニングムービー
ネタバレ無し感想
※あらすじや体験版などで公開されている範囲はネタバレでないという認識です※
めちゃくちゃ簡単に言うと…
10年前に起きた、とある事件の真相を追うみたいな感じの異能もの。
と言っても、何か特殊能力でビーム出してドカーン!みたいのではない。
ヒロインズはビジュアルに対してキャラ・声は合っており、良い感じ。
幼馴染に姐御、クールにぺったんこ後輩と属性もバラバラ。
好きな人は沢澤砂羽の幼馴染!だけで手を出しても良いと思うけど、
公式TOPの絵には割りと騙されると思う。色んな意味で。
シナリオも過去の事件を追うものになるので、重い描写もちらほら。
まぁ怖かったりグロかったりするわけではないので、その点はご安心を。
CGについて
全体的に綺麗だと思う。
ただ、構図によって怪しい部分はあったりなかったり。
BGMについて。
雰囲気は良かった。
システムについて
シナリオセレクト、
バックログジャンプがあるので特に不便なし。
- ある程度の長尺シナリオで、儚さもある作品が好き。
- 事件の謎を追う展開が好き。
- 主人公に特徴があるゲームが好き。
以下、ネタバレあり。
ネタバレあり感想
BADエンドは、まぁそういう事もあるんだろうなと。
OP行く前に終わるので、ストレス無く回収できたのは良かった。
以下攻略順で。
城ヶ崎 桃(CV:かわしまりの)
OPの時点で、この事件を追う動機がもうほぼ解決してる。
なので、これからどうするか?という出だしなのだけど…
辰砂側からの好条件での和解の申し出。
見津鐘のような人物は好きではないけど、
世渡り上手でおいしい生き方できそう。
怪しさ満点だったけど、このルートでは殺されてしまうのが意外だった。
桃も、桃なりに悩んでるんだなぁと。
作中では良い姐御肌というか、まさに姐さんなんだけどね。
雫エンドがあったのは良かった。
ただのバッドエンドかと思ったけど、
そうでもないような構成だったし。
何一つ解決しないのは仕方ないね。
正規エンドもまぁ…うんって感じで。
最後に10年眠ったことにして、
年齢の差や成長のことを無かったことにした話はまぁ良かった。
ただ、離脱するキャラが多くて、もったいないなぁって思ったり。
桃ルートなのに桃父親出て来ないし…。
星井 青香(CV:桜乃ひよ)
見津鐘の動きが違うのが良いね。
今度はこいつ何するんだ、
結局何者?って考えながら進行できる。
何か恋だの何だのって流れにいきそうで、
気付いたら主人公が雫のことを蹴り飛ばして壊してた。
そして気付いたら青香が人喰いになってた。
その後のなんやかんやで、
青香の目の前で再び雫を壊したのは良い展開だった。
2度殺す、熱いね。
展開上仕方ないのだけど、
最後まで青香は「安藤」と名字呼び捨てだったのがモヤる。
しかも、いざなが美味しいとこ持ってくので、
このルートやった感想は「いざな良い子だな!」になってしまった。
青香も最後まで役目のあるヒロインなので、
個別ルートをもう少し大事にして欲しかった。
阿見 マリア(CV:北見六花)
薄褐色後輩敬語ショートちっぱい日焼け跡うおおおおおおおお!!
と、いう感じです。
このルートでの見津鐘は楽しみな要素ではあった。
一番近しいであろう、マリアのルートだから。
結果、小賢しい下衆な小者感が
最高にいいキャラだったと思う。
しかも完全にE化して人間じゃないと言うオマケ付き。
でもそれだと、
他ルートであっけなく死んだ意味が分からなくなる。
最後に意味深な言葉を残して消えたので、
いざなルートが楽しみになった。
それにしても、
入院して結果的にここでも特に何もなくフェードアウトした
勝紀くん可哀そう…w
ところで、雫って病院で再起したって
言及ありませんでしたっけ?
その後出てこなかったので、どうなったのかな?
せめて、ルート内で解決できることはしてほしいところ。
相馬 いざな(CV:沢澤砂羽)
致命傷から回復していく主人公の描写は面白かった。
ずっと何か食べてたり、体の内部が段々再生していってたり。
この主人公、最初から最後まで愚直な突進を繰り返したのは、
ある意味では気持ち良かった。
ここで再起した雫が街中で大量殺人を犯すってシーンあったけど…
まぁもうマリアルートとも違う話だから、何とも言えない。
最終的に桃が雫を殺したのは、
ひとつ物語に決着がついた感じで良かった。
後半、ずっと雨が降ってるのは良い演出だった。
心理描写的にも、キャラの特性的にも。
マリア親衛隊も良かったね。
絶体絶命のピンチにかつての部下が駆けつける展開はベタだけど、
そういうのに弱いんだ、私は。
期待通りではなかったのだけど、
見津鐘がクズ小者で良かった。
最期ちょっと見津鐘にも
大義名分があったような描写になってたけど、
他のルートでただのクズっぷり発揮し過ぎてたから、
それは必要ない描写かなと。
ただのクズに徹してくれた方が話がすっきりする。
その大義名分の元になった過去が語られるならまだしも、過去話無いし。
そして相変わらずの勝紀くん。
空気過ぎて、幼馴染なのにエピローグにも出てこない。
シナリオに絡むのも一回襲われるだけだし、不憫すぎる…。
黒幕だった見津鐘の扱いが各ルートで違い過ぎて、整合性に疑問が残る。
特にこういう、シナリオに関してしっかりしなきゃいけないジャンルだと。
なので、もういっそ途中下車方式にしてしまっても良かったのでは…?
というのが正直なところ。
ところで、
裏でずっと暗躍してたのに名前も声も立ち絵も無かったオッサンとは。
(いざな銀髪バージョンと致すシーンが何故無いんだい?)
スイセイギンカ 感想 総評
結果的にね、周りが頭使おうが主人公が脳筋なのですよ。
ただ、その特性にも訳あってのことでシナリオ上はそうせざるを得ない部分も。
黒幕は存在するし、何故そんなことになってたのかという疑問に対して答えはあるので、
そんなに頭使わないで、とりあえず事件ものしたいなぁとか、
沢澤だーやってみよーとか、そんな層の方には合うと思う。
以上、スイセイギンカの感想でした!
挿入画像 公式 より引用
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